その他の後遺症について

(1)耳鳴り

交通事故をきっかけとして、耳鳴りが発症することがあります。
耳鳴りとは、実際には音は鳴っていないにも関わらず、音が聞こえてしまう状態であり、耳鳴りが発症してしまった方にとっては、大きなストレスの原因となります。

そして、この耳鳴りは、一定の場合には、後遺障害12級または14級として認められる場合があり、後遺障害として認められれば、交通事故の相手方に請求する慰謝料等を増額することが可能です。

耳鳴りの後遺障害等級認定の基準は下記のとおりです。
 

①後遺障害等級12級

「耳鳴に係る検査により難聴に伴い著しい耳鳴が常時あると評価できるもの」

具体的には、ピッチマッチ検査およびラウドネスバランス検査により、耳鳴が存在すると医学的に評価できる場合がこれに該当します。
 

➁後遺障害等級14級

「難聴に伴い常時耳鳴のあることが合理的に説明できるもの」
 
上記の「難聴に伴い」とは、後遺障害等級認定上の「難聴(40Db以上)」を指すものではなく、「耳鳴を生じている高さの聴力が、他と比較して低下していること」を指します。
 

(2)めまい(目眩)

交通事故をきっかけとして、めまい(目眩)が発症することがあります。
めまいとは、体の位置や運動に関する異常感覚です。

めまいの具体的症状は、その原因によって、大きく2つに分類されます。
具体的には、①定型性めまい(末梢性障害・内耳性めまいと呼ばれ、周囲がぐるぐる回る、床が傾く、壁が倒れる等の感覚を感じるめまい)と、➁非定型性(ふらつく、宙に浮く感覚、目の前が暗くなる等の身体の不安定感を感じるめまい)です。

このめまいに伴いり患している可能性が高い症状の一つに「平行機能障害」というものがあります。
この平衡機能障害は、体のバランスをとる能力に障害が生じることで発症する、他覚的な症状です。

このめまいや平行機能障害は、その症状の程度に応じて、3級から14級の後遺障害等級が認定されます。

めまいの後遺障害等級認定の基準は下記のとおりです。
 

①後遺障害等級3級

生命の維持に必要な身のまわり処理の動作は可能であるが、高度の失調または平衡機能障害のために労務に服することができないもの
 

②後遺障害等級5級

著しい失調または平衡機能障害のために、労働能力がきわめて低下し一般平均人の1/4程度しか残されていないもの
 

③後遺障害等級7級

中等度の失調または平衡機能障害のために、労働能力が一般平均人の1/2以下程度に明らかに低下しているもの
 

④後遺障害等級9級

通常の労務に服することはできるが、めまいの自覚症状が強く、かつ、眼振その他平衡機能検査に明らかな異常所見が認められ、就労可能な職種の範囲が相当な程度に制限されるもの
 

⑤後遺障害等級12級

通常の労務に服することはできるが、めまいの自覚症状があり、かつ、眼振その他平衡機能検査の結果に異常所見が認められるもの
 

⑥後遺障害等級14級

めまいの自覚症状はあるが、眼振その他平衡機能障害検査の結果に異常所見が認められないものの、めまいのあることが医学的にみて合理的に推測できるもの
 

(3)精神の障害(非器質性精神障害)

交通事故被害をきっかけとして、PTSDのような精神病にり患したり、または、交通事故を原因として負った怪我や障害を原因としてうつ病をり患したりしてしまうことがあります。

このような精神的な障害は、「非器質性精神障害(脳組織の器質的損傷を伴わない、つまり脳組織に物理的な損傷がない精神障害)」と呼ばれ、この「非器質性精神障害」が、後遺障害として認められれば、交通事故の相手方に請求する慰謝料等を増額することが可能です。
 
具体的には、うつ病やPTSDのほか、外傷性神経症、不安神経症、強迫神経症、恐怖症、心気神経症、神経性無食症などの神経症(ノイローゼ)や統合失調症等の精神病が「非器質性精神障害」に該当します。

非器質性精神障害における後遺障害等級認定の基準は、下記のとおりです。
①の精神症状のうち、1つ以上が認められ、かつ、➁の能力に関する判断項目のうち、1つ以上の能力について障害(能力の欠如や低下)が認められた場合に、後遺障害等級が認定されます。
 

①精神症状

  • 抑うつ状態
  • 不安の状態
  • 意欲低下の状態
  • 慢性化した幻覚・妄想性の状態
  • 記憶または知的能力の障害
  • その他の障害(衝動性の障害、不定愁訴など)

 

➁能力に関する判断項目

  • 身辺日常生活
  • 仕事・生活に積極性・関心を持つこと
  • 通勤・勤務時間の厳守
  • 普通に作業を持続すること
  • 他人との意思伝達
  • 対人関係・協調性
  • 身辺の安全保持、危機の回避
  • 困難・失敗への対応

 
ご不明な点等ございましたら、いつにてもお問い合わせいただけましたら幸いです。

 

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